システムトレードにおける損少利大(2)
2009年01月18日
システムトレードでは、もうひとつ重要な考え方を導入する必要があります。
ポートフォリオです。
一種類のルールだけでトレードをするのでなく、複数のルールを同時に運用するのです。ルールごとに得意な局面があるはずなのです。
上昇局面が得意なルール、下降局面が得意なルール、ボラティリティーが大きな局面が得意なルールなどを組み合わせるのです。そうすることで、色々な相場の局面に対して得意と不得意を補って、全体として、安定した利益を得ることができるのです。
このようなポートフォリオを組んで運用したときの「損少利大」とは何でしょうか。
それは、ポートフォリオを組んでいる各ルールの勝率に関係します。
私が運用している日経平均先物miniの8個のルールからなるポートフォリオがあります。
8個のルールは、ある日は買い、ある日は売りのシグナルがでます。シグナルの枚数もゼロ枚から8枚まで、日によってまちまちです。
8つのルールが全て買いとなるときは、全てのルールが買い有利と判断しているわけです。このときは利益となる確率も高いのですから、利益は8枚分となります。
逆に、1つのルールだけが買いで、他は休みとなるときもあります。このときは、買いで勝つ確率が小さいはずです。従って仮に負けても1枚分の損益です。8つのルールが全て買いとなった日に損失となるときもありますが、ルールから考えてその確率はかなり小さいはずです。
このことから、ポートフォリオにおいては、日々の損益でみて「損少利大」となっていることがわかるでしょう。
まとめますと、システムトレードでは、ひとつのルールだけを見て、「損少利大」かどうかは気にする必要はないのです。結果的に、ある期間トータルで「損少利大」になっていればいいのです。
システムトレードにおける損少利大(1)
2009年01月18日
次に、システムトレードについて考えて見ます。
私は、システムトレードにおける損少利大の意味はまったく違うと考えています。
システムトレードでは、ある決められたルール(法則、ロジック)に従って売買を繰り返します。ルールが決められているということは、利益確定と損切りの条件が決まっているということです。
株価を買ったとすると、売るタイミングの値段が決まっているのです。
たとえば価格が買値よりも100円下がったら損切りする、200円上がったら利益確定する、あるいは、その日の引けに、成り行きで売るといったルールです。
システムトレードの場合は、損少利大については考えなくて良いのです。過去のデータを使ってバックテストして、その結果として、損切りの価格、利益確定の価格をきめたはずです。
つまり、結果的にある期間のトータルで利益が出ているから、そのルールを採用したはずです。トータルで利益がでていることが重要なのです。
ある期間のトータルでみると、損少利大であることは間違いありません。
しかし、たとえば一日の利益、損失、損少利大かというと、それは別に気にする必要はないのです。損少利大になっているかも知れません。勝率が高ければ、その逆の「損大利少」になっていることもあるでしょう。
裁量トレードにおける損少利大(2)
2009年01月18日
「損少利大」の考え方を守ってトレードすることは、なかなか難しいことなのです。
この事は、トレード時の人間の心理からも研究されています。学術的にはプロスペクト理論というのですが、詳細はネットで検索してみてください。
私なりに解釈すると、人間がとる行動には、人間心理による偏る傾向があるのです。利益が出て嬉しいときと、損失が出て嫌なときの行動が対称的ではなく、損失側に偏ってしまうのです。
したがって、利益と損失が半々となる相場であっても、損失が大きくなってしまうということです。
損が出ているときは、損失を認めて確定するのが怖くなり、もう少し待っていれば損が減ってくれるのではないかという淡い期待を抱いてしまうために、損切りを先延ばしにするのです。その結果、たいていは損失が増えるのです。
逆に利益が出ているときは、今売れば、現金が手に入ると思うと、額が少なくても手に入れてしまいたいと考えるのです。株価が少しでも逆行して下がって、利益が減るのを見ていると、あせってしまい、少ない利益でもいいから確定したいと反応してしまうのです。
これが、「損少利大」を実行するのが難しい理由です。
裁量トレードにおける損少利大(1)
2009年01月18日
例として、ある銘柄を買ったとします。
株価が上がれば利益になり、下がれば損失になります。つまり、売るときの値段が買値より高ければ利益、低ければ損失になります。そこで、いくらで売るかのポイントが重要になります。
利益が出ているときに、いくらで売るかが利益確定、損失が出ているときにいくらであきらめるかが損切り(ロスカット)になります。
つまり、損少利大の意味するところは、利益確定は大きく、損切りは小さく、と解釈できます。
以上から、損少利大と言う時には、利益が出ているときには早めに利益確定せず、じっと待って利益が大きくなってから確定する、また、損失が出ているときは損が大きくなり過ぎない内に損切りする、ということを意味すると思います。
「損少利大」について考える
2009年01月18日
トレードの勉強をしていると、「損少利大」という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。
その意味は、「トレードでは損は少なく利益は大きく」という、ごく当たり前のことを言っているように思われます。しかし、そう単純ではないのです。
裁量トレードとシステムトレードでも、「損少利大」の意味は違ってきます。この違いを意識することなく、単に損少利大を狙えと行っている投資本もあり、違和感を覚えていました。
そこで、「損少利大」について考えたことをお伝えしたいと思います。